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AUDIO-TECHNICA ATS99〜ボーカリストのパフォーマンスを底上げ。歌のおいしい帯域を幅広くプッシュ

 サンレコが注目する3万円以上のハイグレードなボーカル用ハンドヘルド・マイク14機種をクロスレビュー! ここではAUDIO-TECHNICA ATS99を紹介します。テストは、さまざまなイベントを行うカフェ風イベント・スペース、原宿ストロボカフェにて実施。同店でPAエンジニアを務めるハタナカミホ、そして4人組バンドのゴホウビでボーカルを担当するスージーとcodyが、インプレッションを語ります。

AUDIO-TECHNICA ATS99

AUDIO-TECHNICA ATS99

FROM:Japan TYPE:ダイナミック PRICE:39,600円

■形式:ダイナミック ■指向性:ハイパーカーディオイド ■周波数特性:60Hz~16kHz ■感度:-52dB(0dB=1V/Pa、1kHz) ■インピーダンス:600Ω ■外形寸法:50(φ)×181.5(H)mm ■重量:262g

ボーカリストのパフォーマンスを底上げ。歌のおいしい帯域を幅広くプッシュ

 AUDIO-TECHNICA ATS99は、歌唱時の心地良さや握りやすいグリップ感などの設計について、さまざまなボーカリストの意見を元にして開発されたダイナミック・マイク。高磁力マグネットとステップアップ・トランスにより、量感のある中低域を実現しているという。

Artist’s Impression by スージー&cody(ゴホウビ)

cody 歌声が塊となって届くようなイメージのマイクです。平歌では中域が前に出てきて、サビで声を張ったときにはさらにパワーが加わる様子が感じられましたね。スージーの歌でも同じ印象で、歌詞の内容までちゃんと届けられそう。持った瞬間、“軽っ!”と驚くくらい軽量なのも素晴らしいです。 

スージー codyの歌声を聴いていると、奇麗というよりも“かっこよく聴かせたい!”“ここが欲しい!”という部分がより良い形で表れているようなイメージでした。ボーカリストの意見をたくさん聞いて開発されたというのがよく分かります。その分少し強調されすぎるところもある気がしますが、EQで適切にカットすればバランスが保てると思います。

Engineer’s Impression by ハタナカミホ(原宿ストロボカフェ)

 どの帯域も物足りなくならない印象なのに、均一ではなくメリハリがあります。恐らく、ボーカリストのパフォーマンスが生きてくるレンジ感に設計されているんだと思います。スージーさんのキュートなニュアンス、codyさんのローミッドが心地良く、男女問わず活躍してくれるでしょう。

 スージーさんも言っているように、強調される分にはPAで調整すればいかようにもカスタムできるので、これほど幅広く帯域が出た上でいやらしくないようにできるのはすごく魅力的です。そして軽さも、長時間持って歌う方にとっては大事で、そういうところも含めてボーカリストのことを考えて作られたマイクなのではないでしょうか。

 

ゴホウビ

ゴホウビ
【Profile】男女混声豆腐メンタル4人組バンド。メンバーは、cody(写真右/vo、g)、スージー(写真左/vo、k)、405(シンゴ:b)、むんちゃ(ds、cho)。飾らないストレートなリリックと王道Jポップでありながらもジャンルにとらわれない幅広い音楽性で、柔らかく包容力のあるcodyと、唯一無二のキュートな声質のスージーの全く異質な2人の歌声から生まれる心地良いハーモニー。音楽のみならず、アート・ディレクションからMVまでメンバーが中心となり作り上げている。11月15日開催のバンド史上最大キャパとなる渋谷クアトロでのワンマン・ライブを目指す。

マイクのサウンド・チェックを行った原宿 ストロボカフェ

原宿ストロボカフェ

 音楽、アート、お笑い、演劇など、さまざまなイベントを行うカフェ風イベント・スペース、原宿ストロボカフェテストにはゴホウビの楽曲「ラブシャッフル」のオケを使用し、1人ずつ順番にステージで歌唱。一部、弾き語り形式でもテストを行った。

 

 

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